中学受験の方が望ましい理由と思春期の中学生との接し方
中学受験と高校受験、どちらが望ましいか
中学受験と高校受験、自分の子供に経験させるとしたら、どちらを選択されますか。
中学受験に比べると、高校受験は「内申点」が大きく影響するところに特徴があります。
- 当日のペーパーテストの結果のみで合否を決定するのではなく、普段の中学校生活での「頑張り」も正当に評価する点が望ましい、といった意見、
- そもそも内申点の「付け方」に合理性、納得感があるのか、甚だ疑問、といった意見など、
賛否両論あろうかと思います。
私は、可能であれば「中学受験」をさせるほうが望ましいと考えていますが、内申点などの選考方法の問題というよりは、子供の「思春期」の問題から、そう考えています。
手ごわい中学生の思春期
小学生であっても10歳前後になると、多くの子供が「反抗期」を迎えることになりますが、この頃はまだ可愛いものであり、親の手の中で暴れる程度だと思っています。
ところが、中学生以降の思春期は、小学生の反抗期に比べると、なかなか手ごわいものとなります。
思考と行動範囲が広がり、家庭と学校の外側の世界に意識が向き始めます。そして、純粋であるがゆえに、道理に反すること、社会の不条理などが許せず、わき起こる怒りをどうにも我慢できなくなります。
特に最近は、情報化社会となったことで、子供たちは、我々の頃とは比べものにならないくらいのさまざまな意見、情報に触れ、それらに影響を受けることになります。
同じ経験をした者として
自分たちも通ってきた道だから、抑えきれない感情を持て余すのは、よく理解できるのです。
周囲の大人や社会に対する怒りや反発。「誰も何もわかってくれない」という不安と不満。乱暴な言葉遣いをしたかと思えば、献身的な援助を求めて甘えてくる一面も。
「勉強したって意味がない」と言って、すべてのことに対し「一生懸命になること」を放棄してしまうことも。
かつて同じ経験をした者として、彼ら彼女らに対してうまく立ち回りたいと思うものの、多くの親御さんは子供への接し方に悩み、日々ご苦労されておられるのだと思います。
ご多分に漏れず、我が家もそうです。
中高一貫の中で折り合いをつける
難しいですよね。
親として良かれと思って口にする「こちらが近道だよ」といった類のアドバイスも、知らず知らずのうちに思春期を迎えた中学3年には、過剰なストレス、プレッシャーになっていることもあるようです。
以上のことから、もし選べるのであれば子供は中学受験を経験させ、中高一貫の6年の中で思春期と折り合いをつけていく、という選択が理にかなっているように私は考えています。
とはいえ、わけあって高校受験を選択することとなった娘に対しては、こちらからの意見の押し付けはせず、向こうからアプローチがあったときには忙しくても彼女の言葉に耳を傾けることを意識して接しています。